人材不足の原因は給与など待遇面!?介護職の実態に迫ります!!

はじめに

回忌

近年高齢化が進む日本では介護職に対する需要が高まってきています。

しかし介護職に対するイメージは決して良いものではなく、その結果深刻な人手不足の状況に陥っています。

高齢化が社会問題となる中で、その問題に対して直接関わる社会貢献度の高い仕事であるにもかかわらずなぜこのような状況になってしまったのでしょうか?

ここではこの介護職の仕事の中身や給料・待遇面などを具体的に見ていくことにします。


介護職に必要な資格や仕事内容について

介護職にはさまざまな資格があります。

ただし、介護職に就くだけであれば、特に資格は必要ではありません。

全くの無資格であったとしても介護職に就くことは可能なのです。そのため、社会的に低く見られてしまう場合もあるようです。

しかし、介護職の中には資格を取得しなければできない仕事もありますし、国家試験に合格することが必要な国家資格も含まれています。

ここでは介護職の資格のうち、介護職員初任者研修、介護職員実務者研修、介護福祉士の3つについて、ご紹介します。

介護職を始めるに当たって、まず受けておきたいのが介護職員初任者研修です。介護の基礎を学ぶことができ、ある意味、入門編とも言えるでしょう。

ちなみに、以前はホームヘルパー2級と呼ばれていました。

介護職員初任者研修より一歩進んだものが、介護職員実務者研修です。介護職員初任者研修に比べ、より実践的なスキルを身に着けることができます。

また、[介護職員実務者研修+実務経験3年以上]で介護福祉士の受験が可能です(※以前は実務経験3年以上のみで受験可能でしたが、2016年度から変更されています)。

介護福祉士は国家資格で、取得すると要介護者の状態に応じた介護を行なうことができます。また、要介護者やヘルパーに対して、介護に関する指導を行なうことができます。

ちなみに介護福祉士の受験資格を得るためには、養成施設ルート、実務経験ルート、福祉系高校ルート、経済連携協定(EPA)ルートの4つのルートがあります。(※経済連携協定(EPA)ルートは、日本の介護福祉士資格の取得を目指すインドネシア人、フィリピン人、ベトナム人を対象としたものです)。


介護職の給料や待遇面について

次に、介護職の給料や待遇面について、介護労働安定センターの「平成28年度 介護労働実態調査結果」を元に見てみましょう。

まずは気になる月給についてですが、施設長を除いた月給の平均は224,848円となっています。ただし、訪問介護員は197,041円、介護職員は208,162円となっており、実質20万円前後です。

また、賞与に関しては、「賞与あり」が全体の54.7%を占めるものの、正規が70.3%なのに対し、非正規では38.1%となっており、非正規の苦しさが目につきます。

ちなみに賞与の額自体も、正規の平均が560,116円なのに対し、非正規では141,083円となっています。正規と非正規の年収の差についてはよく話題にされるところですが、介護職においても同様ということですね。

次に、介護職の待遇面について見ていきましょう。

「労働条件等の不満」の調査結果を職場での待遇面に限定して見てみますと、「人手が足りない」「有給休暇がとりにくい」「休憩がとりにくい」「労働時間が不規則」「労働時間が長い」など、枚挙にいとまがありません(以上、全て10%を越えており、中には50%超のものもあります)。

また、「身体的負担が大きい」「精神的にきつい」といった不満も、それぞれ30%近くに上っています。

なお、これは上記の調査結果にはないのですが、職場によっては「サービス残業が横行している」といった意見もあり、労働環境は決してよいとは言えないケースも多い模様です。


介護職の離職率や人材不足の原因について

戒告

最後に、介護職の離職率や人材不足の原因について、同じく介護労働安定センターの「平成28年度 介護労働実態調査結果」を元に見てみましょう。

同調査によれば、訪問介護員と介護職員を合わせた離職率は16.7%となっています。

ちなみに、それぞれの中で正規・非正規別の離職率を見てみますと、訪問介護員では正規が16.8%、非正規が14.8%なのに対し、介護職員では正規が14.7%、非正規が21.3%となっています。

また、介護全体の直近の4年間の離職率が16.5~16.7%で安定しているのに対し、採用率は21.7⇒20.6⇒20.3⇒19.4%と、徐々に低下しています。

離職率があまり変わらない状態で、採用率が年々低下しているのでは、人材不足になるのもある意味、当然ですよね。

では、離職の原因や、採用率が上がらない原因は何なのでしょうか。

離職の理由としては、「職場の人間関係」が最も多く23.9%、次が「結婚・出産・妊娠・育児」で20.5%となっています。

また、採用率が上がらない原因としては、そもそも「採用が困難」という回答が73.1%と、4分の3近くを占めています。

そして、「採用が困難」な理由としては、賃金の低さや仕事のきつさ、社会的評価の低さなどが多く挙げられています。

元々の給料が安く、仕事は精神的にも肉体的にもきつく、さらに社会からも低く見られていて、その上、職場の人間関係も良好と言えない場合が多い。

これでは離職する方が多かったり、人材不足が慢性化するのも、仕方のないことなのかも知れません。
ただし、「今の介護報酬では十分な賃金を払えない」という回答も5割を越えており、個々の事業所等の問題というよりは、制度設計自体に問題がある可能性もあります。


おわりに

介護職についてサクッとご紹介しようと思ったら、予想外に厳しい現実を突きつけられてしまいました。

いくら熱意を持っていても、この状況では辞めちゃう人が多いのも、ちょっと仕方ないかもです。

っていうか、「社会的な評価が低い」って、地味にきついですよね。「どうせ資格がなくても誰でもなれるんでしょ」とか「仕事がなくなったら介護に行こうかな」なんて思われてるようじゃ、なかなか厳しいです。

おまけに人手不足の原因が「採用すること自体が困難だから」で、給料が安いのは「給料の元になる介護報酬自体が安いから」っていうんじゃ、ある意味、詰んでいるのも同然?

といっても今の日本の年齢構成からすると、さらなる高齢化社会への突入は、ほぼ確定なんで――
いや、ほんと、なんとかしないとまずいっしょ、これ。

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