孤食の原因と問題点。解決策は子ども食堂の活用!?

はじめに

「孤食」とは、一日に取る食事のうちの三食すべてを一人で食べることを指します。 両親の共働きが増えたことにより、孤食になる子供。

少子高齢化社会により、孤食になる高齢者。都市化により、一人暮らしをして孤食になってしまう大人など、孤食の背景は様々であり、そのどれもが現代社会で起きている現象と密接に関係しています。

そのため、解決することが難しいのです。 現代では、食事が孤食になってしまっている人が多いことが問題視されています。

孤食を継続することは、孤独感を感じることや栄養素の偏りなど多くの心配がされるのです。

特に、これから心身ともに成長期を迎える子供が孤食になることは、今後の成長にマイナスな影響を与えてしまうことがあるのです。

今回は孤食の原因、子供の孤食による心身への影響や問題点、そしてこれらの解決策について述べていきます。

孤食の主な原因は一体どんなものでしょう??

農林水産省が発表した『平成29年度 食育白書』(平成30年5月29日公表)の一日の全ての食事を一人で食べている「孤食」の状況の調査では、「週の半分以上一日の全ての食事を一人で食べている」と回答した人が15.5%だということがわかりました。

更に、同じ調査での「一日の全ての食事を一人で食べる感想」への回答は、「一人で食べたくないが、食事の時間や場所が合わないため、仕方ない」と答えている人が35.5%と最も多い割合を占めていました。

このことから、自らの意志ではなくやむを得ず孤食になってしまっている人が多いことがわかります。

現代社会においては、祖父母と一緒に暮らさない核家族であることや、女性の社会進出により両親が共働きである家庭などが多く、なかなか家族が揃って食事をとることができない家庭があります。

そのために、孤食をせざるを得ない人が多いことが現状です。

孤食の割合が多いのは子供が多いことも、主にこれらが原因となっています。

また、こういった環境の中で食事をしやすいようにするため、ここ近年でファストフード店が増えたことや、スーパーやコンビニエンスストアで販売されるインスタント食品が充実したことにより、手軽に食品を購入して自宅で食べることができる環境があることも原因の一つです。

このような食事スタイルは働く人にとって、仕事に時間を使い、簡単に食事を済ませることができるというメリットはありますが、子どもの孤食が進んでしまう原因となってしまっているのも確かです。

孤食にメリットなし!健康面はもちろん精神面にも悪影響!!

家族がそろって食事をすることは、一見日常の何気ない習慣であると思われることがありますが、とても大切な意味を持っています。

誰かと食事をすることは、自分の食欲を満たすだけではなく、相手と話すことを考えることや、時に周りに気を配ることが必要です。

これらを日常的に経験することで、協調性を身に付けることができます。そのため、他人と食事をすることは大切なコミュニケーション手段の一つです。

日本では多くの企業などの集団の組織で会食を積極的に取り入れて、組織内外との交流を深めています。

このように、食事をしながら会話をするということは、社会でも対人関係において重要であるとされています。

誰かと食事をするという体験を、幼い頃にできなかった子供は、大人になった時に協調性に欠けるなど、コミュニケーション能力が低くなってしまうことも分かっています。

また、子どもが大人と食事をすることができない場合、好きな物だけを食べてしまうことが多く、栄養が偏ってしまいます。

ほとんどの子供は、家族が用意した食事を一緒に摂る中で、今日の献立はどのように調理されたのかということや、食材の命をいただいているということ、栄養についてなどを知り、バランスよく食べることがいかに重要かを学びます。

家族との食事は、子どもの食育にもつながるのです。 しかし、孤食をしている子供は、この家庭での食育を受けることができない状態になってしまいます。

そのために、風邪をひきやすくなることや、肥満になってしまうことがあります。将来的に生活習慣病にかかってしまうおそれもあります。

子どもの孤食は社会全体で取り組む問題です。その解決策は??

協調性を身に付けたり、バランスの良い食事をとって健康的に過ごすためにも、現代の子どもたちには孤食ではなく、誰かと食事をして楽しいという体験をする必要があります。

現在、孤食の子供たちが他人と食事を摂る機会を作るために、子どもを集めて格安で料理を提供する「子ども食堂」という活動が全国で行われています。

子ども食堂では様々な子供と、料理を作る大人が一緒に食事をするため、多くの人と食事をする体験をすることができます。

さらに、子ども食堂は食事の提供だけでなく、子供に向けた食育や食事マナーを教え、食後の後片付けも子供達自身で行うという形式のものがほとんどです。

そのため、自分の家族が忙しくて一緒に食事をすることができなくても、家庭で食事をしているような感覚を味わうことができます。

この活動は子供に食への関心を高めさせることや、コミュニケーション能力の向上にもつながります。

さらに、孤食をしている際には「寂しい」と感じている人がほとんどですが、他人と食事を摂ることで自分の居場所があるという感覚が生まれ、精神面の安定にもつながります。

以上のことから、孤食になってしまう子供がいる家庭には子ども食堂を積極的に利用することを勧めます。

しかし、子ども食堂は首都圏での普及は進んでいますが、地方にはまだ普及していない地域も多く、利用したくても通える距離にない家庭もあることが現状です。

また、子ども食堂のほとんどは個人のボランティアで行っています。そのため、経済的な面などで続けることが厳しくなってしまっている食堂もあります。

子供に食事を通して健やかに成長させることが目的である施設が、突然運営が困難になり、失われてしまっては子供に喪失感を与えてしまうため本末転倒です。

現代社会において、少子高齢化や核家族化が進む中で子ども食堂の需要はさらに増えます。

そのため、個人が経営するのではなく各地域の自治体などが運営し、公共事業の一環として行うなど、安定して運営することができるような対策が必要となってきます。

現代社会の生活習慣に合わせた施設を用意し、子供が安心して食事を摂ることができる環境を作っていくことが重要です。

おわりに

現代の日本の家族形態や働き方では、家族で揃って食事を摂る時間を確保することが難しくなっています。

そのような社会の中で、孤食をする人が増え続けると、孤食の弊害である栄養が偏っている人や、コミュニケーション能力に欠けた人も増えるということになり、社会全体のパフォーマンスも下がってしまいます。

より良い社会を作っていくためにも、食事を通したコミュニケーションや教育は不可欠です。

家族で揃って食事を摂ることが難しい場合は、子ども食堂など孤食の人が他人と食事をすることができる施設を積極的に利用しましょう。

そして、孤食の人々を継続的に支援できるような環境作りも重要です。

そして、例え揃って食事をすることができなくても、家族内でのコミュニケーションを大切にし、子供の心の拠り所を作っていくことが大切です。

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