児童虐待が起こる原因は?事例や取り巻く現状について。


はじめに

児童虐待の発生件数は年々増加しており、非常に問題視されています。
ニュースでも児童虐待の報道は後を絶ちません。

親から虐待を受けたことで心に傷を負った子供、中には幼くして亡くなった子供もいます。
とくにテレビで話題に上がるのは、「親からの暴行が原因で子供が命を落とした」という事件が多く見受けられます。

また、虐待というのはテレビで取り上げられるような言葉や暴力によるものだけでなく、何もしない、いわゆるネグレクト、育児放棄も発生件数が増加しています。

この記事では、今や社会問題となった「児童虐待」について、原因や現状、それに対する対策や問題となっている課題とは何なのかについて解説していきます。


 

なぜ起きる?心理的要因と環境的要因が大きく関わっています!!

yuka16011215IMG_5734_TP_V1[1]

まずは、その原因と心理のメカニズムについて見ていきましょう。

・貧困

最も大きな原因となっているのは「貧困」です。近年の日本人の平均年収は多少の変動はありますが、ほとんど変化していません。

しかし、物価の上昇や消費税の増加に伴い実質的な収入は減少気味にあります。貧困は生活環境の悪化につながります。

生活環境が悪化すると、子供に十分な食事を与えたり、医療機関を受診することもできなくなります。厳しいことを言うようですが、親の意思はどうであれ結果として育児放棄となってしまうのです。

収入を増やそうと仕事や内職に割く時間を増やせば、子供の世話をする時間は当然減ってしまいます。小さなお子さんがいる家庭ではこれもまた、育児放棄・ネグレクトといった虐待の原因となってしまうのです。

・一人親

児童虐待が行われた家庭の環境で最も多い割合なのはこの、「一人親の家庭」なのです。
それも、母子家庭に多いのです。一人親の家庭では、仕事、家事、育児を全て一人ですることになります。これは非常に重い負担となります。

また、母子家庭で児童虐待が起きた割合が多くなるのには、先ほど話した貧困が関わってきます。男女平等といっても、まだまだ男社会の風習が残っています。

平成26年の調査結果では、サラリーマンの収入は同年代の男女の間で1.5倍~2倍以上の格差がありました。同年代での収入にこれほどの格差があるのは非常の驚きです。

つまり、父子家庭に比べて母子家庭の収入はそれだけ少ないということになります。
母子家庭における貧困率は非常に高く実に6割以上と言われています。

・子供の障害

悲しいことに、障害を持つ子供のいる家庭で児童虐待がおきる割合が高くなっています。
育児にストレスは付き物ですが、身体的、精神的に障害を持つ子供は自分でできないこと、中々上手く理解できないことが増えるため、育児による負担やストレスも増えます。

そういった負担やストレスが増えると、言葉や暴力による虐待に繋がる要因になります。

子供に責任はありませんし、負担やストレスが増えることも仕方のないことです。
ですが、こういった現実があるということを認識しておくのは非常に重要なのではないでしょうか。


 

被害件数は増加の一途を辿っています!!

児童虐待の現状は非常に深刻化しています。

平成10~11年を境に児童虐待の相談件数は急激に増加しているのです。児童虐待の相談件数は平成24年では66,000件、平成28年では120,000件にも上ります。たった4年で倍以上の相談が寄せられているというのは非常に注視すべきことだと思います。

寄せられた相談全てが児童虐待というわけではありませんが、それでも年間3万~5万人の子供が救出・保護されています。

そして、最も驚いたのは虐待による死亡事例です。ニュースでも度々、児童虐待による死亡事件が報道されていますよね。

私もテレビを見ていて「こういった事件が後を絶たないな」とうんざりすることもありました。しかし、ニュースで報道されているはほんの一部だったのです。厚生労働省の調査結果では、年間約50~100人もの子供が児童虐待によって亡くなっていたのです。

その中には「心中」というケースが含まれているのです。心中は事件性がないためニュースで報道される機会が少ないのです。

おおよそ3日に1人、日本のどこかにいる子供が児童虐待によってその命を奪われているなんて、誰が考えているでしょうか。

ニュースで取り上げられているのは、ほんの一部だということを認識する必要があります。


虐待をなくすための対策は急務です!しかしながら現状では課題も山積み。

こういった深刻な現状である児童虐待。

しかし保護されたあと、親元に返されたり十分なケアがされないケースもめずらしくなく、虐待を受けた子供のサポートが十分に行われていないのが現状です。

その背景には、児童虐待が発生する件数に対して、それを通報・相談する施設や虐待を受けた子供を保護する施設の数が足りていないという現状があります。

また、法律の整備も間に合っていないとされていて、課題は山積みとなっています。このように課題がたくさんある状態ではありますが、児童虐待の対策について知っておくことでいざというときに役に立ちます。

虐待を受けている子供の保護に至るまでには以下のような流れがあります。

1.学校教員、近隣住民による通報・相談

2.事実確認や調査

3.発覚した場合、児童相談所が一時保護

4.児童福祉施設や里親に引き取られる

皆さんに知っておいていただきたいのは、通報・相談のあとに調査が行われるということです。
異変を感じても「もしかすると自分の勘違いかもしれない」と、通報するのをためらう人がいます。

ですが、通報したからと言ってすぐに逮捕や保護されることはありません。赤ちゃんがずっと泣いている、子供が何日も同じ服を着ているといった異変をキャッチしたら、些細なことでも相談することで、虐待の早期発見や事件を未然に防ぐことができるのです。

昔ほど近所づきあいが盛んでない今だからこそ、地域の連携が要となるのです。


おわりに

さまざな問題と課題を抱える児童虐待。

増税や物価の上昇に伴い、発生件数は増加しています。また、虐待は家の中、つまり周りからは見えづらいところで行われます。

これもまた、対策しづらい要因です。それゆえに、小さな異変であってもまずは相談してみることが重要です。

「勘違いなのでは?」と思っても勇気を出して相談することで、結果的に子供の命を救うことに繋がる場合もあります。

コメントを残す

サブコンテンツ

このページの先頭へ